ズートホーン00のこれからどうスラッヂ

「これからどうする?」の土佐弁「これからどうすらぁ?」とMy Favoriteロックンロールバンド「ザ★スラッヂ」をかけて、一時どこかで流行った言葉。そんな、将来への不安をこじらせたような物言いをいまも引きずる、たっすい(頼りない)ブログ。

「清水宏レトロスペクティブ」振り返りメモ

京橋フィルムセンター「生誕110年 映画監督 清水宏」(6~8月)の振り返りメモ。

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6月11日(火)
『大学の若旦那』
製作:松竹キネマ蒲田(1933)脚色:荒田正男、出演:藤井貢 武田春郎 坪内美子 水久保澄子 坂本武 斎藤達雄 徳大寺伸 若水絹子 日守新一 逢初夢子 吉川満子
※8/2拙ブログにメモ有。

6月25日(火)
『何故彼女等はそうなったか』
製作:新東宝(1956)脚本:清水宏、原作:竹田敏彦、出演:香川京子 高橋豊子 池内淳子 三ツ矢歌子 田原知佐子 浪花千栄子
※8/14拙ブログにメモ有。

7月28日(日)
『踊子』製作:大映東京(1957)脚色:田中澄江、原作:永井荷風、出演:淡島千景 京マチ子 船越英二 田中春男 藤田佳子 穂高のり子
船越英二淡島千景夫婦の部屋に割りこんでくる京マチ子の存在感もすごいけど、夫婦の関係が徐々に修復していく過程がいまは沁みる。

7月30日(火)
風の中の子供
製作:松竹大船撮影所(1937)脚色:斎藤良輔、原作:坪田譲治、出演:河村黎吉 吉川満子 葉山正雄 爆弾小僧 坂本武 笠智衆

『団栗と椎の実』
製作:松竹大船(1941)、脚本:清水宏、出演:大山健二 若水絹子 大塚紀男 横山準
※子ども時代の木登りについて友人と熱く語ったことがある。高く登るとともに開放感を味わえるだけでなく、飛びが鳥立つ…いや鳥が飛び立つ(しつこい)ようになれる?という夢に近づく。その興奮と同時に、いざ木から落ちれば高いほど死の恐怖と背中合わせになっていく恐怖感もあるだろう。それはどんな遊びにも替えがたい。また、木に登り枇杷やヤマモモなどを採る(盗む)こと。やっちゃいけないことを集団でやる喜び…笑。だからいま、木登りをしていない子供をせめ、それをすすめることはできないだろうとか…。これは、ひたすら本能に突き動かされるまま木にかじりつき、登る子供たちの夢を描いた映画。自然も美しい。ちなみに『風の中の子供』の木登りシーン、たらいにのって川下りするシーンもいい。

8月6日(火)
『その後の蜂の巣の子供たち』
製作:蜂の巣=新東宝(1951)脚本:清水宏、出演:蜂の巣の子供たち
※『蜂の巣の子供たち』のその後。伊豆山中での共同生活に日々巻き起こる事件、エピソードがことごとく楽しい。狸の巣の一方の穴でなにかをいぶし、もう一方の穴で木箱に追いこむシーンは心躍った。自分たちの育てる畑を荒らされた子供たちの、生活がかかったゆえの知恵が結集した作戦。たしか狸のいやがる臭いだったが、なんだったか忘れてしまった。一方の出口に狸の好きな香りを振りまいたらもっと完全だったか。捕獲したときの皆の歓喜に完全に同化してしまう私でした。

今回の初見は『団栗と椎の実』『その後の蜂の巣の子供たち』。あぁ、ほんとに面白い…。