■ガストン・ルルー『黄色い部屋の謎』
ガストン・ルルーはこの作品以外あまりいいのがないらしい。これは名作中の名作だが、読んでみると別に乱歩、クイーンのような徹頭徹尾な書き方ではない。ルールタビーユの活躍はすさまじい。オレもまさか犯人が○○○だとは。なぜ気づかなかったのだろう。「司祭館の楽しさはいささかも薄れず、あの庭のみずみずしさもまた同じ」…この言葉は、この書の中で最も印象に残る言葉だ。別に大した意味のない所がまたよい。“理性の円の中”へ入ったのはまさにラルサン。考えてみれば(あとからよむと)、やはり《不可思議な廊下》は明確にわかる。たいへんたのしめたが、最後のソウ快感があまりない。徹頭徹尾がほしかった。だがやはり必読の名編だろう。
※76年頃?のメモ。「徹頭徹尾」をはじめ全体的に意味不明&幼い文章だなぁ。いまもたいして変わってるわけではないけど…笑
■アガサ・クリスティ『ポワロの事件簿1』
●ポワロの名言
「真の手がかりはこの中にあります─ここに!」そう言って、ポワロは額をたたいた。/「もし私が警察から隠れるとしたら、どこに隠れるかわかりますか?刑務所にだよ!」
ポワロはまったくユーモアあふれた最高の知性だ。灰色の小さな脳細胞が本当によく働く。また、彼のあの海ぎらい、せいけつ、うぬぼれの強さ。すべてすばらしくおもしろい。
※76年頃?のメモ。はずい…。まったく最低の知性だ…汗
■江戸川乱歩『白髪魔』
おそろしい本だ。ほんとにこわい。僕は夜の10時ごろから夜中の2時ごろまでに全部よんだ。しょうべんへいくときにほんとにこわかった。けっさく。
※73年頃?のメモ。これはなかなかいいわ(笑)