ズートホーン00のこれからどうスラッヂ

「これからどうする?」の土佐弁「これからどうすらぁ?」とMy Favoriteロックンロールバンド「ザ★スラッヂ」をかけて、一時どこかで流行った言葉。そんな、将来への不安をこじらせたような物言いをいまも引きずる、たっすい(頼りない)ブログ。

「喝!タルイバンド」在籍時の片岡理作品「りんりゅう」についての覚書

もう3年前になるが「喝!タルイバンド」のライブを見させていただき、レビューとともにその日に演奏されたスラッヂの片岡理作品「らんりゅう」(片岡ソロシングルでは「らんりー★YOU」と改題)について長々と以下に書いた。
http://zoothorn00.hatenablog.com/entry/2013/07/06/034232

で、先日垂井ひろしさんと改めてそれに関連するメールのやりとりをしたのでその内容を備忘録として記録してみたい。

前回書いた通り、片岡さんが「喝!タルイバンド」時代に自主制作映画のサントラのために書いたのが「らんりゅう」だったが、実は片岡さんが提供したのは2曲あって、もう1曲「りんりゅう」という曲が存在したという。垂井さんは、「りんりゅう」の歌詞には「りんりゅう」という言葉がテーマとして出てくるので、「らんりゅう」は「りんりゅう」に合わせてつけたタイトルではなかったかと推測する。
ちなみに「りんりゅう」とは高知に昔からある何かだったような説明を聞いた気がするというのだ。

この話をきいて僕は、片岡さんが生まれ育った須崎に関係しているような予感がしていろいろ検索してみた。と、はたして某mixi(笑)の高知県須崎市コミュに「りんりゅう」の話がでてきた。
須崎出身とおぼしき、その方のコメントをこっそり転載してみる。もう10年以上前のコメントなので許していただけるだろうか。

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コメント

リンリュウは…口でどう説明していいもんかわからんけど…2チームに分かれてそれぞれに「陣地」(コレも壁や柱でした)みたいな場所を作ってそこを相手に触られたら負けといったものだったと思います
その内容がどういえばいいのかわからんけど…難しい…自分の陣地に触れてからの時間が短いと強い、長いと弱いというふうな感じで自分より弱い者にさわって「捕虜」にしていき、相手の陣地をさわるといった遊びだったと思います
思い直してみるとなんだか無茶苦茶だったような感じがしますね
違う所があるのかも知れんけど…
言葉に直すとこんなふうに遊んでましたよ

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他の方も「リンリュウとかって須崎以外で通じんで^^; 」とコメントしている。きっと片岡さんの原風景である須崎の、それも最も濃厚な時間だったろう小学校時代に夢中になっていた陣地取りゲームではなかったか。そんな遊びは、でも同じ高知県南国市のぼくの小学校でも確かにあった。いや類似する遊びは全国どこにでもあるのではないか。細かい内容は忘れたけど、ぼくも必死で何かから逃げたり捕虜になった屈辱的な記憶がおぼろげながらある(笑)。それをはっきり思い出せないのは大人の感覚から考えるからで、そこには大人の理解を超えるスリリングかつち密な状況設定があり、しかもその都度その場のノリで更新され、子供同士では見事に共通認識となっていたような記憶もある。


そういえばもう10年以上も前に片岡さんと須崎を散策したとき、片岡さんの母校に近い薄暗く人気のない神社でまったり過ごしたことがある。思い出の場所らしかったが、今思えばあそこが「りんりゅう」の舞台ではなかったろうか。。
「りんりゅう、りんりゅう、つかまるな、逃げろ!」
…これは垂井さんが断片的に覚えているという「りんりゅう」の歌詞。なんだか想像するだけで、遊びであっても、いや遊びであるからこそガチにとりくむ片岡さんの姿が見えるようだ。そして、神社を走り回りながら、あの独特な甲高い笑い声をあげる片岡さんの姿も…。

片岡さんが「喝!タルイバンド」に在籍した80年春から冬までの短い期間、ライブでは「りんりゅう」「らんりゅう」ともに演奏していたそうな。また片岡さんが体調を崩してバンドを抜け、翌年トリオ編成になってから2曲ともデモテープ用にレコーディングしたとのこと。そのテープは垂井さんご本人もどこにあるのかわからないそうだ。
ぜひとも発掘していただき、「喝!タルイバンド」で演奏してほしいものである。垂井さん、よろしくおねがいします!

 

そうそう今月の13日は片岡さんの命日。丸十年になります。

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片岡理 in 釜ヶ崎